売り手と買い手、思惑の違いを理解する

201604-04-01

コンテンツSEOとは、簡単にいえば“優良なコンテンツでユーザーに気に入ってもらうサイトを作る”ことです。

当然といえば当然なのですが、では“優良なコンテンツ”って一体なんでしょうか。これを理解するには、売り手と買い手の思惑の違いを知っておく必要もありそうです。

 

売り手と買い手、状況による考えの違い

パソコンなども扱う家電製品の量販店に勤務経験のある、知人(A君)の例を挙げてみます。

A君は元々、何台もの自作パソコンを作ってしまうような人物です。マザーボードは●●社のが良いとか、メモリーは△社と□社を一緒にすると上手く動作しないとか、色々な知識を持ち合わせています。

A君は学生の頃、まだ秋葉原がパソコンパーツを扱う小さな店舗であふれていた時代に、秋葉原の某店舗でパソコンパーツ販売のバイトをしていました。当時はまだパソコンの自作が多かった時代でしたので、彼の知識は販売員という仕事で大きく役立ち、「彼に質問しながら買う客」も多かったそうです。

 

A君はその後、縁あって大手家電量販店に就職し、いわゆる白物家電の販売フロアに勤務することになりました。A君は元々、製品の蘊蓄を調べて顧客に説明するのが好きでしたので、今度も彼なりに頑張ったのですが、これがなかなか売れません。

ある日、たまたま彼の仕事ぶりを見る機会がありました。しばらく見ていると、彼は冷蔵庫を買おうとするお客さんに、様々な蘊蓄を語り始めました。

徐々につまらなそうになるお客さん……。結局そのお客さんは、彼ではなく、別の販売員(Bさん)から冷蔵庫を買ったそうです。

 

さて、彼の販売スキル、何が悪かったのでしょうか。

 

顧客を見ながら、何を伝えるべきかを考える

A君の販売スキルは、決して無駄なものではありません。商品の蘊蓄を調べ、他社との比較をし、どの製品がどの部分でいかに優れているか。これは、物販において必要なスキルではあります。

しかし、顧客全員が、そういった蘊蓄を知りたいわけでは無い、というのがポイントです。

 

先ほどの例でいえば、冷蔵庫を買ったお客さんは、近いうちに一人暮らしを始める学生さんとその親御さんでした。

そのお客さんに対し、「この冷蔵庫の開発過程では何がポイントになっていたか」とか、●社と□社の機能の違いとか、だから□社の方が×万円高いとか、そういう“売り手としてのA君のスキル”は必要なかったのです。

 

途中でバトンタッチしたBさんはまず、お客さん(親御さんの方)に、使用用途と置き場所の広さを聞きました。

男子学生の初めての一人暮らしで、自炊することもあまりない、置き場所もそれほど広くない、モノトーンが好き、という情報を得たBさんは、小型で省エネ、黒色の冷蔵庫を勧めました。

ついでに、“男子学生の一人暮らし”に必要と思われる商品も併せて、色合いもコーディネートしながら勧めると、冷蔵庫の他、掃除機、電子レンジが売れました。今でいう「新生活応戦セット」のようなものですね。

Bさんはいわゆる中年世代の女性ですが、“初めての一人暮らしをする学生とその保護者”という買い手側の立場に立ち、“新生活に必要なもの”を判断するスキルを持ち合わせていたわけです。

 

A君の販売スキルが生かされる売り場とは

Bさんとの接客スキルの違いを思い知らされたA君はその後、本人の希望もあって“パソコン販売”のフロアに異動しました。

そこでのA君がどうなったかというと……2年間のうちに、年間の売上トップになることができました。

 

A君は、パソコン売り場に異動になるとすぐ、扱っている商品すべてについて、自分なりの調査をしました。その上で、「○○社のパソコンと△△社の周辺機器は相性が良い」とか「●●社のパソコンは価格の割に安定している」というかつての蘊蓄だけではなく、このスペックのパソコンが生きるビジネスシーンは何かなども、独学で勉強しました(デスクワークが仕事ではなかったので)。

結果的に、どのパソコンを買おうが悩んでいる人に、相手の“知りたいこと”を的確にアドバイスすることで、売上につながることが分かったのだそうです。

A君のスキルは、対パソコンという分野で、とても生きるスキルだったようです。

 

コンテンツSEOと販売員スキルの共通点

さて、家電製品をたくさん売れるBさんと、パソコンをたくさん売れるA君、どちらもそれぞれの商品に合った売り方ができるスキルを持ち合わせています。

しかし、二人の勤務場所が逆転していたら、二人とも売り上げを上げることはなかなか難しいでしょう。

 

こういったことは、コンテンツSEOにも共通点があります。

そのサイトを訪れるユーザー(上記の例でいえば家電量販店のお客さん)が、どのような製品を求めていて、それに対して何を知りたいと考えているかを、的確に判断できるかどうか、という点です。

コンテンツSEOの最終目標には、商品やサービスを売ることがあります。

しかし、売ろうとしている商品やサービスによって、顧客が知りたい情報のベクトルは変わってしまうのです。

中には、蘊蓄を知りたい人もいます。その一方で、利用シーンに合わせた情報を知りたい、他との兼ね合いを知りたい、という人もいます。

この違いをどうやって表現していくのかというのが、コンテンツSEOに求められる“優良”という部分なのではないでしょうか。

 

 

いかがでしょうか。

今回は、販売スキルからみた“顧客の知りたいことを的確に捉えることの重要性”を考えてみました。

次回は、マーケティングを考える上で欠かせない“指標”を考えてみます。

 

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