ライターが知っておくべき「書いて良い事悪い事」ネットパトロール対策は万全に! その1

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医療関係のWebサイトでライターや編集をしていると、ユーザーの興味を引くために、表現が大げさになってしまうことがありませんか?特にコンテンツSEOを意識した表現にしようとすると、やや大げさになってしまう気持ちもよく分かります。

表現に関してはこれまで、チラシや看板のみが規制され、ウェブサイトは対象外でした。しかし2017年6月に成立した改正医療法によって、今後、うそや大げさな表示のあるウェブサイトは、厚生労働省による規制の対象となります。質の良い、規制に沿った記事を書くために、知っておくべき「書いて良い事悪い事」を3回に渡ってお伝えします。

 

医療系サイトのネットパトロールとは?

そもそも「ネットパトロール」とは何でしょうか?

これは、厚生労働省に委託された日本消費者協会が行うもので、正しくは『医療機関ネットパトロール』と呼ばれています。

『医療広告ガイドライン』と『医療機関ホームページガイドライン』に沿って、医療機関のウェブサイトにうそや大げさな表示が無いかどうかを監視しています。厚生労働省はこの事業に、平成29年度だけで 4,154万円の予算を計上し、来年度は倍額の8,200万円を要求しています。

 

 

ネットパトロールの目的は?

 

日本消費者協会のサイトによると、「ウェブサイトの監視体制の強化により、医療機関等のウェブサイトの適正化につなげ、消費者トラブルの減少を目指す」とあります。特に美容医療関係のウェブサイトには、2017年6月の法改正後も『医療広告ガイドライン』と『医療機関ホームページガイドライン』が守られていない表現が多々あるといわれています。

「表現を変えたくない」というある意味で確信犯的な場合や、そこまで手が回っていない、違反に気づいていないなど、理由は様々ですが、「ネットパトロールで監視される」というだけでも、各医療機関の意識は変わってくるでしょう。これにより、自主的に改善してくれれば良し、そうでなければ指導を入れることで、過剰や誤った表現による消費者トラブルを減らすことが目的です。

 

 

なぜ「ネットパトロール」が始まったのか

 

きっかけは「美容系サイトでの誇大広告です。最近では有名人でも「プチ整形」を公言したり、技術の進歩により日帰り手術が可能になった、価格が低くなったなどの理由で、美容医療は以前よりずっと身近なものになりました。

しかし、大半の美容系サイトでは事実以上に「確実性」「簡易性」「低価格」をうたう誇大広告がされており、利用した消費者からの苦情相談が年々増加しています。

 

<相談件数の推移>

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2017年は一見、少なくなっているように見えますが、このデータは「2017年9月30日現在(2015年度から経由相談の件数を除いています)」までのものです。まだ2017年の集計が終わっていないことが大きいでしょうか。ただ、前年同月の件数よりもやや少なめとなっているようですので、今回の法改正が行われたことにより、Webサイト上の「問題」が減ったか、消費者側の意識が変わった、などの理由があるかもしれません。

 

では実際に「誇大広告」に該当してしまう文章を考えてみます。

例えば「痛みを感じることなく確実にキレイな二重まぶたが手に入ります!今ならキャンペーンで半額です!」という記載があった場合、何が「誇大広告」にあたるのでしょうか。

僕の知人の医療系ライターさんに聞いたところ

  • 「確実に」:医療に「絶対」は無いので、100%確実、というのがNG
  • 「痛みを感じることなく」:人によって痛みの閾値(痛いと感じるレベル)は違うので、「痛みを感じない」という表現がNG
  • 「キャンペーンで半額」:実際はそうなのかもしれないが、こう書かれてしまうと「じゃあ今すぐやらないと!」という気にさせてしまうので、NG

なのだそうです。でもこういった表現って、かなりたくさん見受けられますよね。

 

こうした状況を踏まえ、厚生労働省が医療機関のウェブサイト等について検討し、様々な取り組みや法改正が行われることになりました。そのもととなっているのが、消費者センターに寄せられた「苦情」です。

苦情内容

〈サービスに関して〉

  • 料金について説明不足
  • 適切な施術説明もなく当日施術を迫られた
  • 広告のような効果が全く得られなかった。
  • 無料カウンセリングに行くと、別の高額な手術も強引に勧められた
  • ホームページに掲載されていた費用より高額だった

〈身体に対する被害〉

  • 顔への美容注射後に、視力が低下した
  • 額へのボトックス注射後に眉間が腫れ上がりもどらない
  • 鼻を高くする施術でやけどのような痕が残った
  • シミ取りレーザー治療で水ぶくれや、痕が残った

 

この様な苦情があることは、テレビなどのメディアでも度々取り上げられており、被害の大きいものでは裁判などの大きなニュースになることもありました。法改正については遅すぎるという声もあり、今後ネットパトロールが強化されていくことが予想されます。

 

 

60歳以上の女性の相談件数にも注目

 

最近、消費者センターに寄せられる相談の中には、60歳以上の女性からのものも多くなっているようです。

全国の消費者センターには美容医療サービスに関する様々な相談が寄せられます。その中で、60歳以上の相談件数は2014年度がピークであるものの、契約購入金額は年々高額化しています。

 

では、こういった相談はなぜ、高齢化、高額化するのでしょうか。

美容医療では、施術に対する費用を各クリニックが自由に設定しています。当然費用に関する説明はされるものの、

  • 説明が不十分、分かりにくい
  • 施術を繰り返す中で追加費用を請求される
  • 高圧的に契約を迫られると断れない

これらの理由で、結果的には高額な請求となり、トラブルになるケースが少なくありません。特に「医師からの説明」に対して警戒心が低く、はっきりと断ることのできない高齢な女性は、被害に遭いやすいようです。

 

 

まとめ

 

今回はネットパトロールが始まった背景にある、様々なトラブルもご紹介しました。医療機関が悪いケース、広告が悪いケース、消費者にも問題があったケースもあり、一概にどこかがすべて悪い訳ではないようです。

しかし、ライターという仕事をしている以上、言葉や表現に責任を持たなければなりません。

次は「ネットパトロール」の規制対象や、実際に見るべきガイドラインについて詳しくご紹介しますので、「書いて良い事悪い事」をしっかりと把握し、トラブルに繋がるような記事は避けるようにしましょう。

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